ショウジョウバエ研究者各位

 アメリカ合衆国のショウジョウバエストックセンターと同等なストックセンターを、日本にも設立し機能させることは、日本のショウジョウバエ研究者仲間の過去数十年間の真摯な懸案事項でした。これを実現すべく、過去6年間を費やし、わが国で初めてのショウジョウバエの系統維持研究機関ショウジョウバエ遺伝資源センターを京都工芸繊維大学に文部省令施設として設立することができ、まず第1歩を踏み出すことが出来たところです。さらに文部科学省の研究基盤整備計画のひとつが、生物遺伝資源の確保を目的としたナショナルバイオリソースプロジェクト
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/14/02/020213hc.htm)が発足しました。本プロジェクトの目的に沿って、ショウジョウバエ研究にとって重要な系統を収集、維持、提供を行い、新しい研究に対応できる系統の開発を行うこととなります。
 ショウジョウバエ遺伝資源の中核機関として、京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センターがあたり、国立遺伝学研究所、愛媛大学、杏林大学がサブ機関として中核機関をバックアップしながら、重要なショウジョウバエ遺伝資源を維持し研究支援体制を整えて行く計画です。
 今年のはじめに本プロジェクトの発足計画が公開された直後から、ショウジョウバエ研究者数名の集会を持ち、2月中旬からの公募に向けた申請書の叩き台を作成しました。その段階からの経過についてお知らせ致します(添付書類)。同時に、これからのショウジョウバエ研究者コミュニティにとって、本プロジェクトと我が国におけるショウジョウバエ遺伝資源の収集、維持、提供、開発事業に対して、ご理解とご意見をお願い致します。

京都工芸繊維大学
ショウジョウバエ遺伝資源センター
山本 雅敏

2002.8.17 添付書類(HTML形式)