草野 好司 氏
九州工業大学大学院生命体工学研究科助教授
演題:『ショウジョウバエの減数分裂組換えと2本鎖DNA切断修復
:DNAヘリカーゼの役割』
要旨:
-
ショウジョウバエの減数分裂組換えにおいては、先ずsynaptinemal complexが形成され、その後Mei-W68の働きにより2本鎖DNA切断が導入される。さらにchiasmaの形成、その解離と続いて完了する。一方、体細胞において2本鎖切断が生じたとき、減数分裂組換えと類似した因子の働きによって切断部位が修復されると考えられる。これらの2つの組換え過程に、ヒトブルーム症候群原因遺伝子(BLM)とロスモンド−トムソン症候群原因遺伝子(RecQ4)のorthologueであるDmblm (mus309)とDmrecQ4が関与している証拠を紹介する。また、これらの症候群の一症状である不妊性の分子病態メカニズムについて論じる。
-
|