第13回　公開セミナー

日時：2003年10月20日（日）13時30分～16時00分
場所：京都工芸繊維大学　総合研究棟4階 多目的室 （案内地図）
参加資格：不問（予約は必要ありません）

　松浦　悦子 氏
　お茶の水女子大学理学部教授

　演題：『ミトコンドリアが関与する
　　　　　　　ショウジョウバエの老化』

　要旨：

　老化とミトコンドリアの関連は早くから指摘されてきたが、その分子メカニズムはまだ十分に明らかにされていない。老化にともなってミトコンドリアの機能が低下したりミトコンドリアゲノムに変異が蓄積するメカニズムは、個体の老化とどのように結びついているのだろうか。

　私たちは、ショウジョウバエを用いて老化にともなうミトコンドリアの変化を調べている。これまでの実験から、老化したショウジョウバエのミトコンドリアでは、頻度は低いものの欠失を含むmtDNA分子が生じることや、ミトコンドリアの形態が大きく変形したものが現れるようになることが示された。このような現象の生じるメカニズムはまだ明らかではないが、今後取り組むべき問題をしぼり、ショウジョウバエにおけるミトコンドリアと老化の関わりについてさらに考察を進めたいと考えている。

　大石　陸生 氏
　京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センター
　（神戸大学名誉教授）

　演題：『昆虫の卵に精子を注射するとどうなるか』

　要旨：