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   青いバラとカーネーションの開発
   神経細胞死の遺伝学的制御機構

合同公開セミナー:9月25日開催
   青いバラとカーネーションの開発
   神経細胞死の遺伝学的制御機構

合同公開セミナーのご案内
「ショウジョウバエ遺伝資源センター」と教育研究プロジェクトセンターのひとつである「遺伝資源キュレーター教育開発センター」と合同で、公開セミナーを下記の日程で開催します。

 講演者は、遺伝子組み換え技術で作成した「青いバラ」や「青いカーネーション」など、自然界に存在しない花色の花卉の開発の企画、技術、歴史、展望をお話し頂く予定です。また、ショウジョウバエをモデル生物として、発生における「細胞の死」の役割につき神経細胞を対象とした研究を紹介して頂きます。
 
 それぞれの研究分野で衝撃的な影響を与えた研究の紹介となるセミナーですので、多くの方々に奮ってご参加下頂けると幸いです。皆様お誘い合わせの上ご参加下さいますようご案内いたします。

日時:2008年9月25日(木)
場所:京都工芸繊維大学 嵯峨キャンパス 学道会館
 (地図
プログラム
13:00


開場
13:30 - 14:45



演 題

青いバラとカーネーションの開発 ー遺伝子の取得から販売認可までー

講 師

田中良和氏 サントリー(株) R&D推進部 植物科学研究所所長

概 要

 ヨーロッパの庭園を訪れると、バラ園が必ずといっていいほど大切に維持されています。そこには、赤やピンク、黄色、白いバラなどが、育種家によって生み出され、その維持を誇りにしてきました。
 『青いバラは、過去800年の品種改良の歴史の中で、多くの育種家が挑んできた夢でした。青いバラの開発はこれまで成功しておらず、英語では、「不可能」の代名詞とも言われていました。「最先端のバイオテクノロジーの遺伝子組換え技術を用いれば可能になるはず」。これが夢への挑戦の始まりでした。以来、14年の年月を経て、2004年にようやく開発の成功をご報告できる運びとなりました。青色色素が花びらに存在する、正真正銘、世界初の青いバラの誕生です。』(サントリー研究開発からの引用)

 この青いバラの開発にかけた情熱と成功の歴史、それに先立ち開発された青いカーネーションの話題を提供して頂きながら、遺伝子組換え体植物を、カルタヘナ条約を遵守しながら、どう市場に向けて販売する事が可能になったのかまでを、じっくり伺いたいと思います。
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15:00 - 16:15



演 題

ショウジョウバエを用いた神経細胞死の遺伝学的制御機構解析

講 師

三浦正幸氏 東京大学大学院薬学研究科 教授 

概 要

プログラム細胞死がおこる代表的な組織として神経組織があげられる。カスパーゼ活性化による細胞自律的な細胞死メカニズムによって細胞死が実行される線虫では、全てのプログラム細胞死の8割が神経系で観察される。一方、特定のカスパーゼノックアウトマウスでは中枢神経系に表現型は観察されるものの、その原因が細胞死阻害によるものか否かに関してはまだ十分な答えが得られていない。ショウジョウバエイニシエーターカスパーゼdronc変異体を得て解析した結果、胚や幼虫での細胞死の殆どがdroncによって制御されていることが明らかになった。しかし一方でdroncは代償性増殖シグナルを伝えることも明らかになり、カスパーゼが細胞死制御以外にも重要な機能を果たすことも明らかになってきた。よって、神経系の細胞死制御を明らかにするためにはカスパーゼに依存した細胞死実行や増殖制御に加え、未知の細胞死制御機構の探索が必要である。本セミナーでは神経細胞死実行に関わる遺伝子のスクリーニング結果を紹介し、神経細胞死の生体制御機構を考えたい。
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参加無料、手続き不要です。

主催:遺伝資源キュレーター教育開発センター、ショウジョウバエ遺伝資源センター
問合せ先:電話 075-873-2660

〒616-8354 京都市右京区嵯峨一本木町1 Tel: 075-873-2660(代) / Fax: 075-861-0881 / jpn-fly@kit.jp Copyright © Drosophila Genetic Resource Center. All rights reserved.