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3月13日に第27回DGRC公開セミナーを開催します

 琉球大学農学部 生態環境科学分野の立田晴記さんと沖縄科学技術大学院大学 生態・進化学ユニットの渡邊豊さんのお二人をお招きして、第27回ショウジョウバエ遺伝資源センター (DGRC) 公開セミナーを下記の要領で開催します。

 皆様のご来場をお待ちしています。

日時: 2013年3月13日午後5時から6時30分
会場: 京都工芸繊維大学松ヶ崎キャンパス2号館4階セミナー室 (441室) (京都市左京区松ヶ崎御所海道町)

内容:
  • 立田 晴記 博士 (琉球大学農学部 生態環境科学分)
    雑種個体はオス親似?、メス親似? : ヒラタクワガタにおける事例
     外国産クワガタの大量輸入は現在も続いており、種間交雑が野外で生じた際の基礎的知見を得ることは雑種形成リスクの評価に有益であると同時に、形態進化に関する示唆を与える意味からも重要である。演者らは体サイズに顕著な性的2型を示すアジア産ヒラタクワガタ種群におけるオスの大アゴに着目し、種間変異の遺伝構造を解析している。幾何学的形態測定学的手法により大アゴの輪郭形状を数値化し、標準化フーリエ係数を基に多変量解析によって形状特徴を抽出することで、親系統、F1雑種の大アゴ形状の比較解析をおこなった。その結果、大アゴ形状を決定する遺伝効果のうち優性効果の影響が強くあらわれることを明らかにした。

  • 渡邊 豊 博士 (沖縄科学技術大学院大学 生態・進化学ユニット)
    ゲノム解析を通して見たヒルガタワムシの不思議
     ヒルガタワムシ (Bdelloid rotifer) は世界中で見られる微生物である。このヒルガタワムシは非常に興味深い特徴をいくつも持っている。特に乾燥耐性と長期間(数千万年以上)に渡る単為生殖の維持は有名である。今回我々はヒルガタワムシの不思議な生態の解明の手がかりを得るため、3種のヒルガタワムシのゲノム解読を行った。その結果、有性生殖に必須と考えられているいくつかの遺伝子で配列の保存性が高い事が分かった。この事はヒルガタワムシに於ける有性生殖の可能性を示唆している。また、DNA修復に必須なBRCAドメインを持つ遺伝子が多コピー存在していた。これは乾燥などによりゲノムが障害を受けた後の高度な修復能力への寄与を示唆している。

司会: 伊藤 雅信
〒616-8354 京都市右京区嵯峨一本木町1 Tel: 075-873-2660(代) / Fax: 075-861-0881 / jpn-fly@kit.jp Copyright © Drosophila Genetic Resource Center. All rights reserved.