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ナショナルバイオリソース(NBR)ゲノム解析事業について(その2)

文部科学省のNBRにおける本プロジェクトの公募要領の中で、「BACライブラリーやcDNAライブラリー及びそれらのシーケンス情報については、技術的に能力が高いいくつかの機関・組織に集中して実施すること」として、当初の実施機関選定時において措置されていませんでした。そこで、本ホームページやJflyメーリングリストなどでもお知らせしましたように、本年9月に「ゲノム解析、BACライブラリー作成」(以下、「ゲノム解析等」と言う)が公募されました。

その結果、9月16日早朝までに、ショウジョウバエに関する応募申請が3件寄せられました。

申請書を取りまとめ、文部科学省〆切(20日)前日に送りました。申請の概要は以下の通りです。
 ショウジョウバエは生命科学分野において遺伝子を対象とする研究のモデル生物であり、研究の内容は常に最先端であることが要求されている。ショウジョウバエや線虫を始めとして、ヒトやマウス、酵母やイネのゲノム配列も明らかにされてきた現在、次に求められる研究内容は、近縁生物種との比較研究による遺伝子の発現制御機構の解明である。ヒトとチンパンジー、実験用マウスと野生マウス、栽培イネと野生イネなどの比較ゲノム研究が行われているが、ショウジョウバエを研究モデルとした新しい方向性の提案が求められている。このような要求に応えてショウジョウバエの比較ゲノム研究を緊急に推進する必要性が高まっている。そこで、「ショウジョウバエ」のゲノム解析等研究として、下記の3つの課題を申請する。
  ・オナジショウジョウバエのゲノム解析
  ・ キイロショウジョウバエのSNP情報の整備
  ・ ショウジョウバエ近縁種のBACライブラリーの作成

その結果、9月24日付けで、文部科学省から追加資料提出の依頼されました。
質問事項は、以下のとおりです。
1. 応募内容のうち、ショウジョウバエ近縁種のBACライブラリー作成のみを対象とする場合、本事業に参加する意思はあるか。
2. BACクローンの具体的な提供、公開方法についてどのように考慮しているか。
3. BACライブラリーの作成量の正確な見積りを示せ。

上の質問に対しては、下記の内容に説明を加えたものを送付しました。

1. ショウジョウバエ近縁種のBACライブラリーの作成のみを対象とすることになった場合でも参加したいと思います。
2. ゲノム解析機関から提供されたデータを、基本的には、京都工芸繊維大学で受取り、WEB上で閲覧するために適した形態に整え、公開して、クローンの提供を行う予定です。クローンの維持は京都工芸繊維大学、国立遺伝学研究所等で行うよう調整する予定です。
3. キイロショウジョウバエのゲノムサイズは約170Mb、ユークロマチン部位は120Mbである。
BACクローンへの挿入DNA断片の長さが平均100Kbであれば、理論上は8,000クローンで99%をカバーできることになる。従ってクローン数は約10,000程度になると考えられる。
その結果、文部科学省から10月18日付けで、提案を採択するとの通知を受け、ショウジョウバエのBACライブラリーの作成が具体的に計画・実施されることとなりました。
 対象は、ショウジョウバエ近縁種(オナジショウジョウバエ、キイロショウジョウバエ、アナナスショウジョウバエ、セイシェルショウジョウバエ、カオジロショウジョウバエ)のBACライブラリー作成とする。

具体的な実施方法等については、11月8日 Eメールにより理化学研究所ゲノム科学総合研究センターとの打合せを行なっていくための調整について連絡を受け取りました。

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