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ショウジョウバエ研究者コミュニティからの要望書

NBRPならびにDGRCの事業継続に対する要望書
-国内外のショウジョウバエコミュニティの組織およびメンバーから-

 ナショナルバイオリソースプロジェクト「ショウジョウバエ」(以下NBRP「ショウジョウバエ」)は、代表機関・京都工芸繊維大学ショウジョウバエ遺伝資源センター(DGRC)、とその協力機関である国立遺伝学研究所、愛媛大学および杏林大学の4機関で、ショウジョウバエ遺伝資源である突然変異等の系統の収集・維持・提供を主たる事業としています。2002年度に文部科学省の委託事業とて開始され、2006年にはアメリカ合衆国のショウジョウバエ系統センターの系統維持数を超え、現在も世界最大のショウジョウバエ遺伝資源センターとして機能しています。しかしながら、第2期のNBRP「ショウジョウバエ」も平成23年度で終了します。文部科学省ライフサイエンス課は、NBRPは生命科学研究にとって不可欠なリソースへの自由なアクセスに重要な事業であるとの認識から、今後の継続を計画しているところですが、平成24年度以降も本事業が継続出来るかどうかは未定です。
 そのような折、ショウジョウバエコミュニティからNBRPおよびDGRCの存続を希望する声があがっております。世界最大規模のショウジョウバエ系統を収集・維持・提供するDGRCの存続は基礎科学研究には必要不可欠であり、その恒久的継続を強く求めるとの希望と事業の推進をコミュニティは今後もサポートするというメッセージが取りまとめられました。
 2010年10月に、日本ショウジョウバエ研究会代表世話役の嘉糠洋陸氏から国内のショウジョウバエ研究者に要望書への署名が、またアジア太平洋ショウジョウバエ研究会代表の広海健氏から特にアジアのショウジョウバエ研究会の代表者に要望書の提出が呼びかけられました。翌11月までに、1995年ノーベル医学・生理学賞受賞者のEric Wieschaus博士をはじめとして、海外のショウジョウバエ研究会の代表者、また国内45研究機関、計625名の方々から要望書への署名を頂戴しました。要望書はNBRP運営委員より、11月17日NBRP推進委員会主査 小原雄治氏に、 12月1日京都工芸繊維大学 江島義道学長にそれぞれ手渡され、今後のNBRP「ショウジョウバエ」の継続と、DGRC運営の継続の要望が伝えられました。
 平成24年度からのNBRPのあり方と将来計画について事業実施機関とリソースコミュニティがお互いに議論をしていた時でもありましたが、小原所長と江島学長からはショウジョウバエリソースの生命科学研究における重要性と今後の研究の発展のためにも、是非とも事業の継続を押し進めたいという心強い回答が返ってきました。

 この場を借りまして、NBRPおよびDGRC存続にご賛同いただきましたショウジョウバエコミュニティの皆様に心より御礼申し上げます。皆様の声が反映され事業継続となることを切に祈りつつ、今後更なる発展と向上を目指し努めて参りますので、変わらぬご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

ショウジョウバエ遺伝資源センター 
センター長 山本雅敏


Eric F. Wieschaus
米・プリンストン大学教授
1995年ノーベル医学・生理学賞受賞

DGRCの事業継続に対する要望書
京都工芸繊維大学学長 江島 義道先生へ提出

NBRPの事業継続に対する要望書
国立遺伝学研究所所長 小原 雄治先生へ提出

要望書内訳
添え状



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